京都北・上京東部・西陣医師会と懇談 12月8日 ウェブ会議 コロナ診療やオン資導入での負担増を指摘  PDF

 協会は12月8日、京都北・上京東部・西陣医師会との懇談会を開催した。地区から12人、協会から7人が出席し、西陣医師会の水谷正太会長の司会で進められた。冒頭、上京東部医師会の小林雅夫会長からあいさつ。続いて協会の鈴木理事長よりあいさつの後、「コロナ禍を踏まえ、これからの医療制度はどうあるべきか」「オンライン資格確認義務化と被保険者証廃止の動き」について協会より報告し、意見交換した。
 地区から、自宅でのコロナの自己検査について「患者の問い合わせに対し、保健所などは医療機関の受診を促すため、医療機関の負担が減っていない」との意見が出された。協会は「政府の狙いは初期対応する医療機関の負担軽減だが、患者がきちんと登録するか疑問だ。陽性結果を報告せず仕事を続けるケースも聞いており、感染が広がる可能性がある」と懸念を示した。
 次に地区からは、オンライン資格確認に関して「1カ月前に保険証情報が変更されているのに、システムに反映されていない」などの運用上の指摘があった。またマイナンバーカードに関し「将来的にはカードに運転免許証も紐づけると言われており、個人情報保護の観点からカード自体の改良が必要ではないか」といった意見が寄せられた。これに対し、協会は「オンライン資格確認義務化の例外とされている医療機関でも受付ができるよう、現行の保険証による受付システムは残しておくべきである。システムや機械の導入・運用にかかる全費用について国が負担すべきだ」とした。さらに、マイナンバーカードのセキュリティ対策について「国はかつて、カードはケースに入れ、番号を絶対に知られてはならないと言っておきながら、今は番号が他人に知られても問題ないとしている。非常にいい加減だ」と指摘した。
 また地区から、メディアでは「医師はPCR検査で儲かっている」など医療現場の実態とは異なる状況が報道されており、国民に間違った情報が届いているとの指摘に対し、協会は「会員だけでなく国民・患者にも正確な情報を提供する取り組みをしていきたい」と答えた。
 その他、コロナワクチンの効果や医薬品供給不足問題についても意見交換を行った。
 最後に、京都北医師会の余みんてつ会長からあいさつがあり、閉会した。

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