2022年もコロナに始まりコロナで終わった。第6波、第7波と感染者の増加が見られた。12月には行動制限が緩和され、観光客や年末の帰省客で人流が増加したせいか、第8波を迎え、感染者の増加により再び医療のひっ迫が起こっている。このような状況下でも頑張っておられる医療従事者や介護職の方々には敬意を表したい。引き続き、協会はすべての患者が確実に必要な医療につながることを求めたい。
22年2月にロシア軍がウクライナに侵攻し、軍人だけでなく民間人にも多くの犠牲者が出ている。まもなく1年になろうとしているが停戦の兆しは見られない。戦争は破壊と殺戮をもたらすだけで最も非人道的行為である。政府はこの状況に乗じて12月16日、敵基地攻撃能力の保有や防衛費の大幅増額などを盛り込んだ3文書を閣議決定した。5年間の防衛費総額を約1・5倍に引き上げる一方で、医療・社会保障の抑制やコロナ対策予算削減が狙われている。協会はこうした政府方針を強く批判する抗議談話を発表した(4面)。
22年6月7日、「経済財政運営と改革の基本方針2022」がオンライン資格確認について、保険医療機関・薬局に23年4月から導入を原則義務付けるとともに、保険証の原則廃止を目指すと打ち出した。そもそもマイナンバーカードの普及率がやっと50%を超えたぐらいなのに、オンライン資格確認に必要な機器の設置や光回線の導入が困難な医療機関・薬局も多く、全国各地で義務化の撤回を求める声が続出している。すでに導入している医療機関でもトラブルが続出していることが各地で報道されている。
22年12月23日、中医協が「オンライン資格確認の導入の原則義務付けに係る経過措置」を答申。答申書附帯意見として、真にやむを得ない事情に限定して対象を明確化し、最小限に留めるものであること、当該経過処置はさらなる導入に向けた取り組みを行い、23年9月末までにシステム整備を完了させること―とした。
協会では、「保険証廃止に反対」の署名活動を行っている。ぜひ会員各位のご協力をお願いしたい。
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