伏見医師会と懇談 11月25日 伏見医師会館 医療の充実・発展のための情報電子化を  PDF

 伏見医師会との懇談会を11月25日に伏見医師会館で開催。地区から役員6人、協会から5人が出席した。伏見医師会の奥田晃司副会長の司会で開会。髙謙一郎会長が、日頃は保険診療に携わる我々医師への厚い支援に感謝しているとあいさつした。
 鈴木理事長からは、新型コロナへの先進的な取り組みに敬意を表したい。政府は新型コロナ対応に乗じて、フリーアクセスを制限するかかりつけ医制度の創設や病院の統合・再編を目論んでいる。積極的にご意見をいただきたいとあいさつした。
 意見交換では地区から、新型コロナ関連で下記3点の協会見解のお尋ねがあった。①超過死亡数のこの2年間での激増②2価ワクチンの接種③WHOとのパンデミック条約の締結。
 協会からは、①21年の超過死亡は、心血管イベントと老衰が増加(日経新聞)。新型コロナが心血管イベントを誘因した隠れた死因であったり、施設での老衰とされる死亡の中には新型コロナが原因となっているものもあるのではないか。
 ②ワクチンの評価は、日本では厚生労働省アドバイザリーボードの専門家の議論や評価を参照せざるを得ない。第5波の時にデルタ株の感染者が急激に抑えられたのは、ワクチンの効果と評する専門家が多い。新しいワクチンの評価は、今後の事象を見極めることになる。国が認めたワクチンが直接的な原因での健康被害には補償制度がある。今後協会のホームページなどでも医療安全情報をお知らせしたい。③は情報を持ち合わせておらず、むしろ教えていただきたい―と回答した。
 オンライン資格確認の義務化に関連して、地区からは、政府は国民に目を向けず、投資家やグローバリストに都合の良い政策を進めている。マイナ保険証は個人の健康情報を使ったお金儲けが起こると危惧している。「デジタル化」という聞こえの良い言葉を鵜呑みにせず、国民の大切な情報は紙ベースできっちり保管することが必要と考える。義務化への対応が難しく、閉院を考えているなど、不安を持っている開業医も多い。協会からの情報をお願いしたい―とのご意見・要望が寄せられた。
 これに対し協会からは、2000年頃から政府の検討会では絶えず医療情報を一般企業などが使いやすくするよう進め、集大成がマイナンバーカードの保険証利用や政府の医療DXである。医療の電子化で情報をすべて利用できるように作る。これは合法的な企業へのデータ提供になっていると協会は警鐘を鳴らしている。その部分を断ち切り、医療保障に資する真の医療DX政策を実行させたい。義務化はさまざまな負担を医療機関に課すものであり、協会は撤回運動を続けていく―と応えた。

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