新型コロナ感染症第6波で開け、第8波の途中で暮れていく本年最後の医界寸評である▼その新型コロナの研究論文数が、諸外国に比し大変少ないと報じられた。感染症に対する国の取り組みが、昔は結核対策など頑張っていたはずなのに、どうなったのであろう。国防と考えて対策している国もあるのに、感染症を甘く見た結果なのであろう▼英国の首相が短期間で辞任に追い込まれた。減税を掲げたものの、財政状態を悪化させると批判されてのことのようである。財政状態が悪いのに、ばらまいているどこかの国との違いを感じずにはいられない▼彼我の差というと、金利政策が際立つ。デフレ対策と称し低金利を続けているが、経済は思うように回らず、一方欧米はインフレ対策として金利を上げている。それも関係し、ガソリン代・電気代などの上昇が起こり、消費者の負担緩和にと補助金を投入している。防衛費も膨らませると決めた。また、出産育児一時金なども増やすそうだが、それ自体は良いとしても、生まれてくる子どもたちに将来利息をつけて返して下さいと言っているようなものである▼英国との違いに愕然とするのは寸評子だけであろうか。先のことを考えない目先のことに追われる国に将来はあるだろうか。子どもたちに申し訳ない。来年はどのような年になるのであろう。(門雀庵)
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