眼科の改定内容を網羅 診療内容向上会開く  PDF

 協会は4月22日、京都府眼科医会との共催で、眼科診療内容向上会を京都市内のホテルにて開催した。参加は63人。講師は京都府眼科医会保険医療委員会の松本康宏委員長が務めた。

レポート辻 俊明(西陣)

 講師の松本先生から、眼科における22年度診療報酬改定留意点を解説いただいた。以下、内容を記載する。
 以前あったオンライン診療料(71点)が廃止になった。今後はオンライン診療した場合、届け出た保険医療機関において、情報通信機器を用いた初診を行った場合には251点を、再診を行った場合には73点を算定することになった。
 外来における感染対策(1~3)が診療報酬として評価されるようになった。届出が必要である。
 1、外来感染対策向上加算6点が新設された。診療所における点数である。
 2、連携強化加算3点。外来感染対策向上加算を算定できる医療機関(診療所)で、感染症対策に関する医療機関間の連携体制につき施設基準に適合しているとして届け出た医療機関が、感染対策向上加算1を算定する保険医療機関に対し必要な報告を行っている場合に月1回に限り加算できる。再診でも同じく加算できる。ハードルは高い。
 3、サーベイランス強化加算1点。外来感染対策向上加算を算定できる医療機関で、地域や全国のサーベイランスに参加している場合に月1回に限り加算できる。眼科ではかなりハードルは高い。
 電子的保健医療情報活用加算。オンライン資格加算である。院内掲示する必要がある。施設基準を満たす医療機関で、電子資格確認により、診療情報等を取得した上で初診を行った場合には7点を、再診を行った場合には4点を、月1回に限り加算できる。マイナンバーカードを使って受診した場合に算定できる加算と考えられる。眼科でも十分採用できる。
 A400短期滞在手術等基本料(届出が必要)。短期滞在手術等基本料1(日帰りの場合)。以前は1項目であったがイロの二つに分かれた。
 イ.麻酔を伴う手術等を行った場合2947点。
 ロ.イ以外の場合2718点。イの麻酔とは、L002硬膜外麻酔、L004脊髄麻酔、L008閉鎖循環式全身麻酔を指す。麻酔料が算定されていないとイが算定できないと思われる。以前はK282水晶体再建術だけが対象であったが、今回以下8項目が対象となった。K202涙管チューブ挿入術1涙道内視鏡を用いるもの。K217眼瞼内反症手術2皮膚切開法。K219眼瞼下垂症手術1眼瞼挙筋前転法。K219眼瞼下垂症手術3その他のもの。K224翼状片手術(弁の移植を要するもの)。K254治療的角膜切除術1エキシマレーザーによるもの(角膜ジストロフィーまたは帯状角膜変性に係るものに限る)。K268緑内障手術6水晶体再建術併用眼内ドレーン挿入術。K282水晶体再建術。

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