医界寸評  PDF

 病院に紹介し、金曜日に診てもらった患者さんの診療情報が木曜日に届いた。遠くもない病院からこんなにかかるのかと思っていたら、4月21日、日本郵便が大型連休中の配達に最大8日かかると発表した▼翌日配達の廃止、土曜日配達・深夜の仕分け作業取りやめの影響のようだが、深夜勤務減での経費削減となると、民間会社では効率化のため仕方ないのだろう。郵政民営化を時の首相が叫び、与党内の反対議員を切り捨ててまで行ったことだが、日本郵政全体は黒字でも、郵便事業は経営が厳しく、サービスの低下が起こるのであろう。民営化で最初に気づいたのは、身近なポストの取集の回数が減ったことであった▼「我田引鉄」で食い散らかされた挙句に大赤字になった国鉄も分割民営化の嵐に飲み込まれ、今、北海道の地図を見ると惨憺たる状態である。JR四国はすべての路線が赤字と発表、JR西日本も利用客の少ない路線を発表し始めた。国鉄の時には、鉄道統計年報で線区ごとの状況が明らかにされていたが、JRになってからそれがなくなり、全体として収支が合っていたらよいのかと思っていたが、そうではなくなってきた。廃線がチラチラする▼水道事業を民間会社に丸投げするところがあるように聞く。公のすべきこと民のすることをしっかり考えないといけないように思う。(門雀庵)

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