福知山医師会との懇談 3月12日 ウェブ会議 国の誤った政策に対し協会から反論を  PDF

 協会は3月12日、福知山医師会との懇談会を地区から4人、協会から6人の出席で開催した。冒頭、井土昇会長より、コロナ関連や診療報酬改定など協会に色々とお教えいただきたいとあいさつがあった後、協会・鈴木理事長よりあいさつ。続いて「2022年度診療報酬改定―コロナでどうなる中医協での議論」「新型コロナウイルスを取り巻く諸課題と今後の医療提供体制」について協会より説明。各部会から情報提供の後、意見交換した。
 地区より「医療について議論する場に経済界の代表を入れ、政策が財政主導になっていることは問題だ。日本の病院は経済的に追い詰められている。また、マスコミは『民間病院がコロナ患者を診ていない』などとバッシングする。協会は反論してほしい」と述べた。
 これについて協会は「以前は改定率を中医協で決めていたが、今では厚労省と財務省の大臣折衝で決めている。最近では財務省の方から先にリフィル処方や、湿布薬の制限などを決めて中医協に認めさせた。この流れを変えないと我々医療機関は診療報酬改定を通じて窮地に追いやられる。協会は問題ごとに要請していく」と回答。また、地区より「国の借金が1000兆円を超えるといわれるが、そのほとんどを国内金融機関が国債で保有している。しかし財務省は、借金を返さねばならないので医療費を抑制する、とマスコミを含めて言っている。この論理で攻撃されるのは医療界だ。協会は反論していただきたい」と述べた。これに対し協会は「こうした国・財務省の主張や動きをとらえ、『財務健全化理論』に基づく医療費抑制政策を打ち破っていく」と回答した。
 さらに、国際政治の情勢や地球温暖化問題について意見交換。地球温暖化問題について協会より「一番の問題は、人間が活動すればするほど温暖化になるという矛盾だ。原子力発電が温暖化抑制に役立つという意見もあるが、一方で原子力の持つ厄介な問題がある。京都でできるレベル、国レベル、地球レベルと、それぞれで議論をすすめる必要がある」と述べた。また国際情勢に関連して「ロシアは核兵器の使用をちらつかせ、原子力発電所の攻撃など、とんでもない行動に出ている。福島原発事故でも明らかなように、根本的に処理ができず、後世につけを残すことになる。速やかに代替エネルギーの開発など、新しいイノベーションの創設へ国民も経済界も向いていくべき」と述べた。
 懇談会の最後に、冨士原正人副会長より「医療情勢がますますひっ迫している中、国の間違った政策を協会が頑張って是正していただきたい」とあいさつがあり、閉会した。
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 2021年度地区医師会との懇談会は、3月12日の福知山医師会との懇談をもって予定を終了しました。21年10月から開始し、20地区医師会と懇談。その中でいただいた協会の活動に対する多くのご意見は、今後の活動に生かしていきたいと存じます。

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