言葉遣いは心づかい 個別接遇研修“その二”開催  PDF

 協会は9月9日、医療法人そがべ医院(西京区)に㈱JAPAN・SIQ協会の接遇講師の谷洋子氏を派遣し、6月の接遇マナー基礎編に引き続き、2回目の接遇研修を開催した。当日は、曽我部院長を含め14人が参加した。今回は、スタッフ一人ひとりが患者さんの気持ちに寄り添った心づかいができるようになることを目標に、言葉遣いとコミュニケーションを実践形式で学んだ。

 講師の谷氏は、「接遇はその人の持つ資質が出るものだ。優しさは誰もが持っている。優しさに気づき表現することは難しいが、表現力こそが接遇だ。院長が医院をどうしていきたいか言葉で伝えること、スタッフが自分の役割が何かを考えることの両方が大切だ」とアドバイスした。
 曽我部院長はスタッフに向けて、接遇研修を開催した意義を説明。「日々の診療の中で、患者さんやご家族に対してもっとできることがあると考えている。スタッフには心に余裕を持ってほしい。心に余裕ができれば、患者さんへの心配りにつなげられると思う。研修を受けた上で、医院として改善すべき点があれば提案してほしい」と呼びかけた。
 研修後、スタッフお二人にインタビューし、日頃どのような思いで働かれているか、今後の抱負等を伺った。
 ―日々どのようなことにやりがいを感じていますか?
 Aさん(事務):長年、医院に来られている患者さんが多く、足の悪い方や耳の聞こえにくい方には特に気を配りながら接しています。
 Bさん(看護師):モットーは“患者さんに優しく接する”ことです。不安で来院された患者さんが元気になってくれると嬉しいです。高齢の患者さんの受診が途切れると心配になりますし、顔を見ると安心します。「Bさん」と患者さんから声をかけられると、嫌なことがあっても頑張れます。
 ―大変なことや苦労などはありますか?
 Aさん:キャリアは長いですが、1年程前に医院のデジタル化で医療事務が大きく変わりました。新しいことを覚えることが多く、同僚に助けてもらいながら奮闘中です。コロナ禍で、受付にパーテーションをするようになり、前よりも意識して大きな声を出すようにしています。
 Bさん:長く勤めているので、自分の発言の影響力が気になります。同僚には指示ではなく、「どう思う?」と問いかけるようにしていますが、相手にとって話しにくい雰囲気を醸し出していないか考えます。スタッフはそれぞれ仕事のモチベーションや熱量が異なるので、押し付けや上から目線にならないように気を付けています。
 ―2回の接遇研修を受けられて、気づいたことや参考になったことは何ですか?
 Aさん:言葉遣いの大切さです。自分では気づかなかったですが、患者さんと接する言葉遣いが客観的に見ると馴れ馴れしく感じることを知りました。院長が患者さんへの言葉遣いをとても大切にしていきたいことを知り、言葉遣いを意識するようになりました。ただ、意識するあまり、顔なじみの患者さんとの何気ない会話が減ってしまったことが少し残念です。
 Bさん:研修は有意義な時間で、今後の人生でも役立つことが多かったです。身だしなみや言葉遣いが相手に与える印象にとっていかに大切かを学びました。受診歴が長い患者さんには友達感覚で接していたので、今後少しずつ変えていきたいと思います。
 ―今後、ご自身の役割として、また、そがべ医院としてこうしていきたいと考えておられることがあれば、教えて下さい。
 Aさん:まずは医療事務のデジタル化に慣れることです。医院としては、院長の目指す医院にスタッフみんなで力を合わせて頑張っていきたいです。研修を通して伝えることの大切さを学び、普段から些細なことでも院長やスタッフ間で意見が言い合える職場になれば良いと考えています。
 Bさん:スタッフ間のコミュニケーション不足を解消して業務をスムースに行うことで、患者さんに優しく接することができると考えています。人は簡単に変わらないので、自分から変わりたいです。スタッフが12人いれば12通りの性格があるため、情報伝達・共有をしてスタッフが一つにまとまるよう努めたいです。患者さんから「そがべ医院を受診して本当に良かった」「曽我部院長もスタッフもみんな良い」と思ってもらえる医院にしていきたいです。

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