コロナワクチン供給の全体像を 国と京都市に要請  PDF

 協会は、今後の新型コロナワクチンの供給に関して、9月22日付で国に、28日付で京都市に要請を行った。
 そもそも、国の政策としてワクチン接種を進めるのならば、全国民の何割を接種目標とするのか、いつまでワクチン供給を行うのか、接種完了期日をどこに定めるのかなどを網羅したロードマップが提示されるべきである。
 しかしながら、9月22日の時点では国から第15クール(9月27日、10月4日のワクチン供給)までしか示されておらず、それをもとに京都市から10月18日の週までのワクチン供給量が示されたのみとなっている。京都市担当課に今後の供給の見通しについて確認したところ、第16クール以降はワクチン供給のスケジュールはもちろん、供給があるのかすら判明していないとの回答だった。
 国の発表では、10月18日時点で2回接種が完了している方は全国民の67%。接種率目標は打ち出されておらず、「希望する全ての対象者への接種を本年10月から11月のできるだけ早い時期に終えることを目指す」とあるのみだ。
 一方で、9月22日には厚労省から「新型コロナワクチン追加接種(3回目接種)の体制確保について」とする事務連絡が発出。接種対象者は厚生労働大臣が指定するとあるものの、2回接種を受けた全ての住民が対象となることを想定して準備を進めておくよう要請している。
 2回接種のワクチンもまだ完了していない中、唐突に3回目接種では、自治体にも接種を担う医療機関にも混乱が広がるばかりである。ついては国に対し、早急にワクチン政策の全体像を示すロードマップを提示するよう求めた。
 また京都市にも、国にロードマップを示すよう求めることを要請。また、個別接種協力医療機関に市が現状把握している状況を懇切丁寧に説明するよう要請した。

1・2回目の供給終了

 9月28日には厚生労働省が事務連絡「ファイザー社ワクチンの10月11日以降の配分について」を発出。10月10日までに、全国の対象人口のおよそ9割が2回接種を受けることのできる数量のワクチンを配分する予定とし、今後のワクチン接種では、市町村間のワクチンの調整を行う仕組みの構築などを提案。モデルナとファイザーのワクチン供給が対象人口の9割未満である都道府県には、配送量を増やす余地のあるモデルナの活用を進めるとともに、ファイザーのワクチンがさらに必要な場合は個別の相談に応じるとしている。

3回目接種供給で厚労省が事務連絡

 10月15日、厚生労働省が都道府県あてに「新型コロナワクチン追加接種(3回目接種)に使用するファイザー社ワクチンの配分(3回目第1クール)について」を事務連絡。11月15日の週と22日の週に、全国に3519箱が配送される。うち、京都府には63箱。
 第2クールについては、11月下旬をめどに都道府県別の配分量等を知らせるとしている。また、モデルナのワクチンについては、11月には配送せず、あらためて配送予定を知らせるとされた。

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