核兵器禁止条約が発効 京都でも祝う集会  PDF

 核兵器の非人道性を掲げ、核兵器を違法とする史上初の国際条約、核兵器禁止条約が1月22日に発効した。
 この日、国会では菅義偉首相が「わが国の立場に照らし、条約に署名する考えはない」と明言。条約について「核兵器国のみならず、多くの非核兵器国からも支持を得られていない」と批判した。核兵器国と非核兵器国との「橋渡しに努める決意だ」とも語ったが、具体的な道筋を何ら示せていない。
 条約は、広島、長崎の被爆者たちが核の惨禍を繰り返すなと訴え続けてきた願いの結実であり、核兵器に「絶対悪」の烙印を押すものだ。核保有国や「核の傘」の下にある日本などは絶対悪の核兵器を持ち続ける説明を求められることになる。一方で、市民社会には「核兵器の終わりの始まり」とできるよう、いかに世論を高めていくかが問われている。
 この歴史的な日を祝おうと、京都で平和活動に取り組む市民ら約80人が円山公園でアピール集会を開いた。長年の悲願がかなった喜びと、これから始まる核廃絶への新たな取り組みの決意と覚悟が口々に語られた。新型コロナ感染拡大の影響で規模を縮小し、予定したパレードなどは行わなかった。

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