協会は、11月26日に下京西部医師会との懇談会を同会事務所にて開催した。地区から6人、協会から4人が出席。同会・青木淳副会長の司会で進行。小笠原宏行会長は冒頭、「今は新型コロナウイルス感染症への対応がメインであり、行政・府医師会からの指示も日々変わるという状況だ。今日は最新の動向を教えていただきたい」とあいさつした。協会からは鈴木理事長があいさつ。今年度の共通テーマである①新型コロナウイルス感染拡大による診療報酬上の臨時的取扱い②新型コロナウイルス感染拡大で見直しが迫られる医療政策―について話題提供し、意見を求めた。
①に関連するオンライン診療・資格確認等のICTの利活用推進については、保健所改革による機能低下にも行政のデジタル化の遅れやデジタル化反対の世論が影響してきたように思うがどうかと問われた。それに対しては、デジタル化には良い面があり、協会はデジタル化自体には反対ではないこと。一方で現在、臨時的取扱いで認められている初診からの電話等診療について、そこから一足飛びに初診からオンライン診療を認めようという乱暴な動きもあり、エビデンスからかけ離れた方向性には問題があること。オンライン資格確認については、政府はマイナンバーを普及させたいがために利用している面と、NDBの利活用との抱き合わせという違う目的があることも問題であることを指摘した。
②について、京都府が診療・検査医療機関を公表しない中で、地区での体制整備の進め方を聞いたところ、各医療機関に回答してもらい情報収集することを検討しているが、集約した情報は公表せず医師会内での利用に留めようと考えているとのことであった。加えて、病院に患者が集中するような混乱を繰り返さないために、受け入れにあたって事前に必ず了解を得ることや、時間帯を分けて対応することが必要。また、地区内での時間帯ごとの対応状況が分かればカバーしあうことができ、双方の省エネ・リスク軽減につながると、具体的な地区での診療体制のあり方が提案された。
その他、発熱患者とそれ以外の患者との動線の分け方や換気の仕方といった、必要な感染対策の具体的方法や、キャッシュレス決済導入のメリット・デメリットなど事前に地区より寄せられた質問等についても意見交換した。
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