協会などでつくる「子ども医療ネット」は12月1日、講演会「すべての子どもが平等に医療にかかれるように」を開催し、京都市に「通院3歳から月1500円負担ってどうなん?」と改善を訴えた。開会にあたり渡邉副理事長が、自治体は住民の声に寄り添って制度をつくるのが本来の姿であり、それを京都市に求めていきたいとあいさつした。
貧困問題に詳しい武内一氏(佛教大学教授)が講演。スウェーデン、イギリスなどとの比較から日本は、子どもの貧困率が高くて母子家庭の貧困が極端に高いうえに、公的扶助、子どもへの現金給付の位置づけが低いなどの特徴を明らかにした。そして、子どもの貧困を根絶し、子どもが「なりたい」「ありたい」と思い描く自由が権利として保障される社会を築くことが、国にも地域にも求められると強調した。
尾藤廣喜弁護士は、スウェーデンでは対象者を選別しない普遍的な福祉、それを支える高い税負担を多くの国民が支持していると、日弁連調査を紹介。これに対し日本は選別主義的な福祉政策で、政府に対する信頼が低く、幸福度も低いとした。どこに住んでも医療・福祉が安心して受けられる施策、子どもの医療無料化は当然の要求であり、その実現を訴えるべきとした。
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