脳血管疾患等リハビリテーション料等疾患別リハビリテーション
リハビリ点数のうち、特に脳血管疾患等リハ等疾患別リハについて紹介する。疾患別リハに関して最も重視したいのは医師・療法士に係る人員基準である。例えば脳血管疾患等リハⅠの療法士配置の基準は、専従の常勤PT5人以上、同OT3人以上(言語聴覚療法を行う場合は同ST1人以上)、合計10人以上とされている。「常勤」の規定を適切に管理することもさることながら「専従」を正しく理解することも大事である。「専従」は基本的に当該業務に従事している時間帯は他の業務に携わることができないと解釈されている。疾患別リハの提供時間帯に他業務は原則行えないということである。疾患別リハ提供時間帯に「専従」者が訪問リハに出かけていた、あるいは退院前訪問指導に出かけていたことがきっかけで、必要とされる専従者の配置数が足りなくなり、返還につながったケースがある。どうしても訪問リハ等に専従者が出る必要がある場合には、疾患別リハ提供時間帯以外、例えば業務時間外に出るということになる。管理方法としては、配置している常勤の療法士全員を専従者とするのではなく、一定数を「非専従」としておき、疾患別リハ以外の業務に携われる人員を確保しておくのが便利である。
専用施設(リハ室)に必要とされる面積が確保できているかも重要である。届出時は必要面積が確保されていたはずが、適時調査時、患者の待合スペース、スタッフの事務作業を行うスペース(電子カルテ入力用のパソコンを置いているスペース等)が面積から除外され、結果としては面積不足と判定されるケースがある。具備すべき器械・器具についても、いつの間にか壊れて捨ててしまっていたといったことがないように、整備しておく必要がある。その他カルテ記載(実施時間や単位数を含む)、リハ計画書の作成(必要とされる時期に作成)、カンファレンス(定期的に多職種で実施され記録がある)にも留意しておきたい。