特定疾患療養管理料の対象疾患拡充を
協会は2月16日、左京医師会との懇談を開催。地区から19人、協会から5人が出席した。懇談は左京医師会の柴田修宏副会長の司会で開会。
同会の赤木太郎会長は、開会あいさつで「2月15日、政府は健康保険を使える扶養親族を原則として国内居住者に限る等の健保法改正案を閣議決定した。外国人による公的医療保険制度の不正利用を防止、抑止することが目的だと思う。今後も外国人労働者は増え続けると予測されるが、対応について詳細な検討が必要だ」との問題意識を示した。
懇談会では、地区から「認知症の患者に対する点数算定を推し進めてほしい。再診料、外来管理加算、長谷川式知能評価スケール80点しか算定できない。特定疾患療養管理料の対象病名に認知症、アルツハイマー型認知症、脳血管型認知症を追加できないか」との意見が出された。これに対して協会はご指摘の点は、「おっしゃる通りだ。国は認知症対策に力を入れるという掛け声を続けているので、具体的な算定要件も含めて訴えていけば、何らかの評価を得られる可能性は十分ある」と回答した。
また、事前に地区より見解を求められていた風しん等のワクチン不足について、協会は「京都府保険医協会として国や府に働きかけたことはないが、保団連は18年12月6日、厚労大臣、同健康局長に対して『風しん拡大に対する緊急対策およびワクチン供給体制の抜本的改善を求める要望書』を提出。同日、保団連と東京、千葉、大阪の三協会は、麻疹・風しん混合ワクチンとインフルエンザワクチンの供給体制の改善を求め、厚労省と懇談している。
ワクチンの費用は全額国や自治体が保障して、普及させていくべきだというのが協会の考え方だ」との見解を示した。
これに対して地区から「申し入れに対する国の返答はどうだったのか」と質問され、協会は「風しんについて、2019年度から定期予防接種に、1962年4月2日から79年4月1日までの間に生まれた男性が追加され、検査も含めて公費負担の対象になった」と報告したが、再度地区より「対象拡大もさることながら、ワクチンがないことが問題だ。要請を強めてほしい」との意見が出された。
なお、12月6日の保団連の交渉で対応した厚労省結核感染症課長は「風しん排除にむけて対象となる1610万人に対し抗体価検査なしで接種することが望ましいが、不足している状況を鑑みてワクチンの増産も現在行っている」と回答したとのことである。