除菌後感染診断としての尿素呼気試験
Q、胃潰瘍の患者であってヘリコバクター・ピロリ感染症の患者に対して、除菌終了後2週間以上経過してから、除菌後感染診断として尿素呼気試験を実施した。その尿素呼気試験が減点されたが何故か。なお、胃潰瘍の治療としてPPIの投与は継続している。
A、「ヘリコバクター・ピロリ感染の診断及び治療に関する取扱い」によれば、「ランソプラゾール等、ヘリコバクター・ピロリに対する静菌作用を有するとされる薬剤が投与されている場合については感染診断の結果が偽陰性となる恐れがあるので、除菌前および除菌後の感染診断の実施に当たっては、当該静菌作用を有する薬剤投与中止または終了後2週間以上経過していることが必要である」とされています。除菌のための薬剤が終了していても、PPIの投与が継続している場合、この取扱いを満たしていないことになり、除菌後感染診断の検査は認められないことになります。ご注意下さい。