シリーズ 施設基準適時調査対策のポイント 14  PDF

入院料5対策 その2

 入院料5対策とは、入院基本料や特定入院料を算定するにあたって整備が求められている①入院診療計画②院内感染防止対策③医療安全管理体制④褥瘡対策⑤栄養管理体制―の五つの施設基準である。
 ④褥瘡対策では、専任の医師や経験ある専任の看護職員からなる褥瘡対策チームを設置していることの他、褥瘡対策の手順が重要となる。(a)日常生活自立度が判定されており、(b)低い(BCランク)患者については、危険因子の評価が行われていること。(c)「あり」「できない」が1つでもあれば褥瘡状態を評価し、診療(看護)計画を立て、実施されていることが求められる。(c)については、「実施」を除いて、確実に前述の専任者が行っていることが重要である。
 ⑤栄養管理体制では、常勤の管理栄養士配置(病院)の他、褥瘡対策と同様、その手順が重要となる。管理栄養士任せではなく、医師、看護師等多職種で栄養管理が行われているかどうか。「栄養管理手順」により確認されるので、当該手順に各職種の役割を明記しておくとよい。
 また、手順には再評価の実施時期も明記しておきたい。入院診療計画書の「特別な栄養管理の必要性」欄で「有」となっている患者については、栄養管理計画書の作成が必要なので、確実に作成できているか、手順に従い再評価が行えているか、栄養管理計画書または写しがカルテに貼付されているかどうか等がポイントとなる。

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