地域住民と会員に寄り添う活動を
伏見医師会との懇談会を11月7日に伏見医師会館で開催。地区から20人、協会から5人が出席した。伏見医師会の西村康孝副会長の司会で開会、同会の辻光会長は医療環境が急速に厳しくなり、医療費削減という名目で締め付けられている。伏見医師会でも医療機関の過密地域に医療モールの進出があり、会員医療機関の権益をどう守るか模索している。在宅医療・介護連携支援センターを2019年に立ち上げる。運営に向けて協会の意見を参考にしたいとあいさつした。また、ベンゾジアゼピン受容体作動薬の長期処方の減算を防ぐため、19年3月までに研修を企画していると紹介した。
国が目指す地域医療提供体制と開業規制に関連して、地区から医師偏在指標について、医師少数区域は大学医局等からの派遣等で対応することは理解できる。伏見医師会は医師多数区域になると思うが、医療モール建設等さまざまな問題がある。医師多数区域に対して国はどのような規制を行うのか。また、地域医療を良くするための施策なのだろうが、行政が医療をすべてコントロールしてしまうと必要な医療、特に在宅医療の提供に影響を及ぼすのではないか。在宅医療の必要性は今後増すことが必然で、システム化によって地域の在宅医療が円滑に行われるのであれば、すべてが悪いわけではない。長短所を明確にして、国に意見・要望してほしいとの意見が出された。協会は、具体的にはその時の情勢や住民との関係によるところもあるだろう。都道府県知事の権限で、医師偏在指標に基づき、医師少数区域と医師多数区域を診療科別に二次医療圏単位で定めることができる。厚生労働省ではなく、都道府県知事に大きな権限を持たせる枠組みとなった。我々の活動の大きな目的として地域住民の命と健康を守ることがある。地域住民の理解を得られるよう、運動は地域住民ファーストで行いたいと述べた。
他に患者とのトラブル時の対応や他府県の開業状況の把握、外国人労働者の医療保険制度適用問題等、多岐にわたる意見や要望が寄せられ、今後会内で検討したいと応じた。