10月10日 ホテル日航プリンセス京都
協会は開業医守る迅速な行動を
協会は、下京東部医師会との懇談会を、10月10日にホテル日航プリンセス京都にて開催した。地区から22人、協会から5人が出席し、下京東部医師会の岸本和隆副会長の司会で進められた。
冒頭、小畑寛純会長は、懇談会への会員および協会の参加に感謝の意を述べるとともに、続く台風被害に対しては医師会を通じて手当したいとあいさつした。協会からは、茨木和博理事長代行が協会の見舞金制度について紹介。各部会からの情報提供に続き、今年度の共通テーマである①診療報酬不合理是正②国が目指す地域医療提供体制と開業規制―について話題提供し、意見交換を行った。
意見交換では地区より、診療報酬不合理是正に関し、「認知症が進むと家族やヘルパーの付き添いが必要となり、付き添いの方からでないと正確な情報を得られず時間を要するため、認知症に対する加算ができないものか」との要望が出された。また、来年消費税が10%になった際の診療報酬改定や消費税の取扱いに関する質問に協会は、「薬価は見合い分が当然上がることになると思うが、薬価改定を頻繁にすることになっても困る」とし、消費税の扱いは現時点でまだ不透明であると回答した。
次に、国が目指す地域医療提供体制と開業規制に関しては、「医療法・医師法の改定点について示されたが、具体的にそうなれば我々はどのように動けばいいのか。アンケートを取る、要望書を提出するという従来通りのやり方では、とても追い付かない。地域医療構想や在宅医療・介護連携支援センターにしても、大きく変わっていく際に、我々開業医を守る具体的なプランを協会として持ち得ていないのか。もっと、スピード感をもってタイムリーに、パワーをもって行動を起こしてもらいたい」との意見が出された。これに対し協会は、「医師の働き方改革については、提言を取りまとめているところ。地域医療構想に関しては、国が各自治体で定義や病床数を決めていくよう求めているので、我々が今まで評価していた京都府の姿勢が覆されないよう、府に呼びかけている。直面するさまざまな問題に、スピード感をもって対処し、先々を読めるような活動をしていきたい」と意欲を示すとともに、京都市内を各ブロックに分けて開始される京都市地域医療調整会議に各地区医師会が抱えている問題点や意見を積極的に出していくべきとした。
その他、来年4月からの介護保険対象者でない維持期リハビリテーションの取扱いや、病院の処方を引き継いだ際の減点への対応、ベンゾジアゼピン受容体作動薬の減算対象などについて、多数の質問が出され回答した。
出席者27人で開催された下京東部医師会との懇談