長引く日銀のマイナス金利政策の影響で資金運用環境が改善しないことから、各社は国債の運用難で「一時払い終身保険」に代表される円建ての貯蓄性商品の販売が再開できない状況が続く。そのため資金運用では償還期限を迎えた国債などを少しずつ外債に振替えたり、外貨建て商品の売れ行きが利益確保の鍵となった。近年は国内市場の将来的な縮小に備え国内外への出資や買収が相次いでいる。運用に関しては、国債を中心とした運用から、比較的高利回りが見込まれる海外などの成長分野に運用先を広げるなど利益の確保を目指している。そのような中、過大な損失の発生を防止するためのリスク管理体制の整備を行うなど、各社はさらなる資産運用の強化と健全性に向けた取り組みを行っている。
三井生命保険株式会社 明治安田生命保険相互会社 富国生命保険相互会社
基礎利益 596億円(524億円) 5,467億円(4,723億円) 974億円(889億円)
実質純資産額 1兆2,136億円(1兆1,069億円) 9兆8,275億円(9兆5,639億円) 1兆6,903億円(1兆6,236億円)
ソルベンシー・マージン比率※2 1,070.3%(914.5%) 937.9%(945.5%) 1,081.2%(1,214.8%)
格付け(S&P) A A A
日本生命保険相互会社 太陽生命保険株式会社 第一生命保険株式会社
基礎利益 6,682億円(6,349億円) 485億円(534億円) 4,290億円(3,916億円)
実質純資産額 17兆1,536億円(16兆2,317億円) 1兆0,560億円(1兆0,354億円) 9兆5,588億円(8兆8,809億円)
ソルベンシー・マージン比率※2 917.9%(896.0%) 835.1%(848.6%) 881.8%(850.5%)
格付け(S&P) A+ A A+