シリーズ 施設基準適時調査対策のポイント 4  PDF

適時調査対策としての最重要ポイント1

 返還を求められないためにも、日常からの施設基準の整備は欠かせない。返還につながりやすいのは、施設基準の中でもとりわけ「線引き」がしやすい基準である。①数字で定められている基準②面積要件があったり専用とされたりしている部屋等③人員基準で、基準を満たしているかどうか白黒が付きやすいもの―である。
 例えば①であれば、入院料における平均在院日数、月平均夜勤時間数、重症度、医療・看護必要度該当患者割合、在宅復帰率等である。これらは施設基準上定められた計算方法で数値を出し管理する。正しく計算できており、数値が基準を満たしていることが重要となる。計算方法が誤っていると、正確な管理ができない。平均在院日数の計算に、自費や公費単独の患者は算入するのか? この場合の回答は「算入しない」が正解だが、平均入院患者数の計算では「算入する」など混乱しやすい。正しい計算方法で計算したところ、数値が基準を満たさなかったとなると、判定は「クロ」とせざるを得ない。
 ②は、リハビリの専用施設、薬剤管理指導料の医薬品情報管理室等である。脳血管疾患等リハビリⅠであれば専用の機能訓練室は160㎡以上か、事務スペースや患者待合スペース等を差し引いても面積は満たせるか。足りないとなれば「クロ」となってしまう。薬剤管理指導料の医薬品情報管理室を、医薬品情報の収集および伝達を行う用途以外で使用していないか。薬剤部門の休憩室や物置になっていないか。日常から施設基準で定められたように運用する必要がある。

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