世界に誇る我が国の医療制度は、医療法上、①自由開業制②非営利原則(配当禁止)―が、医療保険制度上は、③国民皆保険制度④フリーアクセス⑤現物支給制⑥出来高払い制―がある▼協会は、診療所・病院の開設者・勤務医師が健康増進・疾病快癒など津々浦々に在住の府民・国民の医療福利向上へと職務を果たせるべく、診療報酬増額へと保険医の権益を守り、適正な医療実践への社会保障法上の要求運動など展開した▼今、我が国は、人口減少や高齢化で労働力が減退し、市場では、例えば、地方のJRローカル線が消え、田圃が消え、寺院・神社が消え、市町村まで消滅の危機に瀕している。継承困難から小規模医療施設まで消え行けば、人口密度低下の広い営業エリアでは事業利益率も低く、新たな資本投下での開業には経営上の危険が高く、誰しも二の足を踏む▼いわゆる「無医村」をなくそうと、医師の適正配置の促進には、多医地区での開業制限ではなく、まずは、壮年の若者住民が離村して過疎化せぬよう、例えば、地域産業興進に観光・娯楽産業等をも創設して雇用・定住への寄与が必要となる▼地域再生へと保険医も一翼を担うには、高齢化地域のためにも頑張ろうと志ある若者医師の育成と支援が欠かせない▼再生といえば、再生可能エネルギーの早期開発・転換も重要である。(卯蛍)
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