これに対し協会側は厚労省が初期研修医を京都府で国が定数減とした経緯もあげながら、国が「多数区域」での医師減を目指すことへの危惧を重ねて表明した。厚労省は「開業規制の難しさを我々が認識していることを信じていただくしかない」と述べつつ、法案が「医師多数区域」でも確保すべき医師数を書くことを求めているのではないかと条文案を指して質問したところ、二次医療圏に確保すべき医師数の目標なので、読めるといえば読める。私たちが意図しているのは少数区域の方だが、すべてを排除できるわけではない。だったら少数区域に限りと書いたら良いという話になる。ありうべしだ、とコメントした。これを受け、協会が仮に医師多数区域で新たに開業したいドクターがいて、地域の医師が話し合って、都道府県の設定した「確保すべき医師数」や多数区域であることを根拠に、開業させないということを決めたら、それは独禁法等に抵触するかと質問したところ、一般的に考えれば適用される余地はあると考えると回答した。
懇談全体を通じ、厚労省の説明は開業規制を含めた新たな「規制」導入ではないかとの問いかけに対しては、そういった意図ではないと否定した。だが法案や通知の立て付けとしては、少なくとも将来的には規制的手法に活用できるものであることも否定しなかったのも事実である。
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