協会は1月13日、亀岡市・船井医師会との懇談会を開催した。地区から15人、協会から6人が出席し、亀岡市医師会の森戸俊典副会長の司会で開会した。
冒頭、亀岡市医師会の藤原史博会長が「医師会に対して行政は多くの事業に参加して意見を述べるように求めるが、どの取り組みも、時間がない、お金がない、人材が足りないという現実の中で地域の行政と関係職種が知恵を絞ってやりくりしているのが現状である。
地域医療において、これからますます地区医師会に求められる役割は重くなってくると認識している。私たちも情報を集めて勉強して力をつけないとやっていけないと感じている。協会は、常日頃、患者の立場を重視した開業医の視点から保険診療のあるべき姿について情報を発信されているので、本日の懇談会は大変貴重な場であり、参考にさせていただきたい」とあいさつした。続いて垣田理事長のあいさつ、各部会の担当理事から各部会の報告を行った後、意見交換に移った。
意見交換では、医師偏在問題に関して、北部や南部の病院にも多くの若手医師に来てもらって、5年から10年の勤務期間を経て数人にそこで開業してもらうという循環が必要ではないか。4~5年の初期研修の間に2~3年ほど北部や南部の病院に行くようなシステムとなるよう、協会にも後押しをしていただきたいと要望が出された。
また、医療提供体制・保険制度改革の現状と各地区の医療課題については、8年前から行政と関係職種が連携する会議を行ってきており、医師会も全面的に参加し、行政、看護師会、ヘルパー会や包括支援センターなどと全体会議を月1回定期的に開催している。研究会も年に3~4回ほど開催しており、顔の見える関係という意味では多職種連携はできているが、実際のところ、最後は時間・お金・人が足りない。在宅に取り組んでいる医師は固定しており、新しい医師の参加がない。在宅医療をしながらこれらの会議に参加するのは、本当に大変だと思う。在宅の現場を一番よく知っているヘルパーさんにアンケートをとったところ、ヘルパーさんが人手不足で疲弊しており、どの職種も大変で厳しい現実がはっきりした。みんなギリギリのところでやっていると地域の大変さを訴えた。
その他、患者が集中する長期の連休の前後における患者への投薬方法などについても意見交換した。
最後に船井医師会の玄野昌実会長は「次回の診療報酬改定が気になるところ。算定要件も難しくて、返戻・査定も増えているように思う。頑張って診療しても、報われない点数になっている。頑張っている医師のモチベーションを下げない改定を期待したい。医師の偏在問題は喫緊の課題であり、地方を見捨てない活動を協会に期待したい」と締めくくった。
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