2017年10月の衆議院議員選挙において、自民党は単独で安定多数の284議席を獲得し、与党としては憲法改正発議が可能となる3分の2超の議席を占めた。したがって、今年は、安倍首相のかねてからの表明の通り、憲法改正ないし条項追加の憲法改正の発議、国民投票が実施される可能性が高い。消費税率も8%への据え置きから、10%への引き上げ実施も見込まれる。また、2018年度は診療報酬および介護報酬の同時改定が行われる。
保険医として開業医・勤務医が適正な医療を行い、国民の医療上の福利に貢献してきたがその役割は、診療報酬の増額要求運動に加え社会保障法上の要求を掲げた訴訟闘争をも経て達成され、歴史的過程を形成している。我々診療所・病院の開設者医師あるいはそれらの勤務医師は、適正な医療を求める国民の要求に適うよう誠実に医療あるいは保険医療の実施を行い、国民の健康の向上など医療に関わる福利の向上に邁進している。
世界に誇る我らが日本の医療制度の原則として①「自由開業(医)制」、②「非営利原則」(配当禁止)があり、医療保険制度における③「国民皆保険制」、④「フリーアクセス」、⑤「現物給付制」、⑥「出来高払い制」(現在は主に外来診療)があり、これらを堅持することが必要である。
そこで、京都府保険医協会会員あるいは代議員である本日の第194回定時代議員会に出席の参加者は、同代議員会の名において、前文および以下に掲げる各項目を決議して、国への要求および国民への要請を表明し、以下のように決議する。
一、戦争をする国への転換を容認する改憲を行わないこと。
一、消費税の更なる増税には反対する。消費税収については、従来の3党合意に則り社会保障政策のみに使用すること。
一、再生可能エネルギーの開発・転換への政策を加速し、原子力発電からの早期離脱を図ること。
一、日本の医療制度の原則に則り保険でよりよい医療を実現する法的基盤を堅持すること。
2018年1月25日
京都府保険医協会
第194回定時代議員会
MENU