九州北部が豪雨で甚大な被害を被り、多くの方が亡くなられた▼近年、豪雨や豪雪被害が増えている。世界的にも、地球温暖化や自然破壊による異常気象が増加している▼西洋人は平原に住み、自然の驚異には、科学技術で立ち向ってきた。我が国は山が海や河川に迫り、人は川や海沿い、山の斜面や扇状地に住み、自然と背中合わせで生きてきた。日常的に土手や堤防の手入れをし、森林の間伐を行ってきた。それでも災害に襲われた。支配者や有力者、篤志家は住民の力を借り治山治水事業を行ってきた(軍事や経済目的もあったが)▼戦後日本は、自然改造事業を行い、経済を成長させた。山には経済価値の高い杉が植林された。しかし安い木材の輸入により、林業は衰退、過疎化と高齢化により、山の維持ができなくなった。杉は根が浅く、間伐しないと下草も生えず、保水力が落ち、表層崩壊を引き起こす▼農業は、生活変化、都市と農村の経済格差、農政の失敗で衰退し、休耕田、休耕地が増えた。耕さない土地は保水性がなく、特に休耕田は遊水地としての機能が消滅し、河川氾濫の原因となる。農山漁村を大切にしないと、今後も日本の国土崩壊は続く▼現政権はお友達議員の表層崩壊が起き、今、首相自ら深層崩壊を起した。次期政権は国土や国民に細やかな気配りをすることを願う。(恭仁)
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