「京都府地域包括ケア構想」を解説 病院幹部対象 医療政策セミナー開く  PDF

 協会は4月28日、15年6月以来となる「医療政策セミナー」を開催。メインテーマは「京都府地域包括ケア構想」で、病院幹部ら69人が出席した。
 セミナーでは「京都府地域包括ケア構想の本質をつかむ」と題して、情報提供を行った。京都府は16年度末、京都府地域包括ケア構想(医療法上の「地域医療構想」)を正式に策定した。本構想は、25年の「病床の必要量」について、すべての区域で16年5月1日時点の許可病床数を維持し、むしろ増える方向でまとめられた。さらに国が求めた「機能別」推計も、国方針の機械的準用を避ける内容となっていると説明。
 一方、25年の在宅医療推計は1・8倍と推計され、今後、地域で増加する在宅医療ニーズをどう受け止めるのかが課題となっている。今日、国は「医師偏在解消」と「医療費の地域差縮減」を根拠に、医師数も含めた提供体制のさらなる「絞り込み」をねらっている。京都府と府内医療機関が、国方針に対し、どのような姿勢で臨むのかが問われる状況は今後も継続する。京都府の行政の在り方と地域の医療機関は「運命共同体」の呈を成している―等と解説した。
 続いて「知って得する!勤務医向け協会諸制度」と題し、4月より新たに設けた協会会員区分「共済制度利用勤務医会員」と利用可能な共済制度の特長を紹介。さらに「中医協―18年度改定審議状況のポイント」と題して、これまで中医協で議論された内容のうち、特に注目する内容について、入院・外来・在宅等に分けて紹介した。
 本セミナーには定員を大きく上回る申込みがあり、急きょ同日夕方に第2部の開催を決定、対応した。不定期の開催ではあるが好評であるため、今後も病院幹部のニーズに沿った内容での開催を企画していく。

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