子ども医療京都ネットが主催して「安心して子育てできる京都に―子ども医療費無料化を求める集会」が11月26日、京都市内で開催された。集会では「子どもの健康とくらしアンケート」の結果を報告するとともに、現場からとして5人が報告。
今後の行動予定として①京都府、京都市の議会請願②受診抑制実態アンケート結果を行政、議会や報道機関に広げる③京都府・京都市に向けた要請署名の取り組みを提起した。
京都府の助成制度は、就学前までに対象拡大した2003年から通院月8000円超額の償還払いで、07年に3000円まで引き下げて対象年齢も引き上げられたが、この年齢の負担額はその後10年改善されていない。このためほぼ同等の京都市では、3歳になると200円負担が上限3000円と15倍に跳ね上がる。アンケートでは、この京都市と、小学生以上に3000円負担のある亀岡市(3人以上の児童がいる世帯は200円負担)、3歳以上は日500円負担のある福知山市の負担改善を求める声が記されている。
主催者代表の垣田さち子協会理事長が、京都を子育てしやすいまちにするため、府としてできることを行い、本当の意味で「トップクラス」となってほしいとあいさつ。
産科の現場で貧困などの困難を抱える女性の出産に寄り添ってきた助産師は、生まれ育った家庭環境は自分で選べない。国や自治体には教育と医療に力を注いで安心の社会を築いてほしいと発言。
保育・療育をよくする立場からは、発達検査を受けるのに半年待ちで診察もなかなか受けられない状態を懸念するとともに、発達障害を公的にサポートする仕組みが必要だと強調した。
小学校の養護教諭の立場からは、学校でのけがで医療機関受診をすすめても、災害共済給付で後からお金はかえってくるのに、いったん窓口で支払う3000円さえ厳しいという家庭もあると実情が語られた。
保育の現場からは、隠れた貧困は見つけにくく、経済的理由で受診を躊躇する親の胸の痛みをいっしょに考えないといけないと吐露。子どもが大切にされる社会、すべての人が大切にされる社会の実現を願うと語った。
歯科保険医協会理事長の秋山和雄氏からは、保険で良い歯科医療を求める重要性が語られた。
MENU