子ども医療京都ネットが調査結果公表  PDF

子どもの未受診・治療中断18%も
94%が3000円負担の無料化望む

 協会などでつくる子ども医療京都ネットは、子どもの貧困問題が深刻化している中で、子育て世帯のおかれた状況を把握し、制度改善につなげるため実施した「子どもの健康とくらしアンケート」結果を11月26日に公表。京都市を中心に保育園、小児科医療機関の協力で1281通を回収した。
 子どもの医療費や薬代の負担感について、49%が「ある」とし、未受診または治療中断をした経験については、18%(224人)が「ある」と答えた(図1)。必要な治療を受けられない子どもが2割近くもいるというのは、決して見逃すことができない状況だ。「ある」と答えた224人の方に、その理由を複数回答で尋ねたところ、「時間がない」「仕事が休めない」と並んで「お金がない」が23%にのぼった(図2)。
 3000円負担の無料化を希望する人は94%にのぼる。その対象年齢については、「18歳まで」29%、「中学卒業まで」41%、「小学校卒業まで」24%(図3)。「就学前まで」でよいという回答はわずか7%であった。上位の年齢を希望する回答も合わせると小学校卒業までは94%、中学卒業までは70%の方が望んでいることになる(図4)。
 子どもの医療に関する悩みや困りごとなどを自由記載できいたところ、約3割(382人)の方からびっしりと書き込みがあった。「3歳になって急に負担が上がった」「転居してきて京都市の負担の高さに驚いた」「予防接種が高すぎる」といった記載が多く、「経済的に不安」「ためらう」「がまんさせる」という記載も少なくない。「全ての子どもが貧富の差なく医療にかかれるように」「子どもに優しい都市」になってほしいとの願いが込められた記載もみられた。

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