右京医師会と懇談 11月20日 右京医師会館 新型コロナでは自家診療の例外的取扱いを  PDF

 協会は右京医師会との懇談会を11月20日、右京医師会館で開催。地区から5人、協会から4人が出席。地区の寺村和久副会長が司会を務めた。
 冒頭、松井亮好会長が季節性インフルエンザと新型コロナウイルス感染症の同時流行に備え、11月1日から原則かかりつけ医が発熱時の患者相談に対応する体制になった。右京では地区内の指定医療機関が設置した発熱外来に会員が交代で出務している。軽症・中等症の患者を受け入れる病院もあるが、それぞれの役割を果たそうとしている。診療所の会員もかかりつけ医として積極的に対応しているが、動線が分けられない等の事情もあり、今後の対応について思案中の会員も多いものと見受けられる。こうした現状でこの時期に協会と懇談の機会が得られたのは幸運であるとあいさつ。
 協会の鈴木理事長は医療機関、従業員を守りながらも、患者に対応できる体制をどう構築することができるかが優先的な課題である。会員各位の知恵をお借りしたいとあいさつした。続いて協会から「新型コロナウイルス感染拡大による診療報酬上の臨時的取扱いについて」「新型コロナウイルス感染拡大で見直しが迫られる医療政策」を報告、意見交換した。
 意見交換では、地区より発熱患者を受け入れる診療所においてスタッフの感染の有無を確認する必要があるにもかかわらず医師国保において自家診療が認められない実情が訴えられた。これに対し協会は問題意識を共有していること、必要な要望を行う意向を回答した。
 また、病院と連携した発熱外来の取組みをめぐり、検査センターと発熱外来は違うもの。公的発熱外来の設置が必要なのは多数の会員の同意するところであり、行政に積極的に動いてもらう必要があるとの意見が出されたのに対し、協会として引き続き要請を進める旨を回答した。
 さらに、新たに府市協調で設置された「新型コロナ医療相談センター」について、患者が連絡しても検査につながずに診療所に戻されてきたり、京都健康医療よろずネットで自分で検索するように言われたりした事例が紹介された。
 協会は「センターに情報を集約させ、充実させていく必要がある」との見解を示した。
 また保健所機能をめぐる問題にも話題がおよび、行政区に感染症の相談窓口が必要であり、公衆衛生を担う医師が必要だとの見解も地区から示された。その他にも、診療・検査医療機関への国補助金の算定方法に対する疑問等、多岐にわたっての意見交換となった。締めくくりには右京医師会の松木正人副会長より有意義な会であったとあいさつがあった。

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