新型コロナ問題解決への糸口が見えないまま今年が終わろうとしている。振り返れば異例尽くしの一年であった▼ウイルスが蔓延し始めた今年春以降、医療の現場は感染症との戦いを強いられ、一般社会は変貌を強いられた。その結果、経済的、社会的打撃の大きい業種と、そうでないものとが明確に区分されるようになった。またGoTo政策や各種補助金など、政府の打ち出す救済策の恩恵に浴することのできる人と、そうでない人とに分かれた。こうして、社会には新たな局面での分断が生じた▼これら分断、格差に対して、人々は無関心であってはならない。無関心でいることは、愛があるとはいえない。政府に対応策を要求することは重要であるが、我々も各自できる範囲で、分断を埋めるために行動することが求められる。目の前の出来事に対して何ができるのか、社会に対して何を与えることができるのか、自ら問い続けることである▼精神的に成熟した人は、他者に共感することができる。言い換えるなら、他者の痛みを理解し、思いやることができる。共感力にあふれる人は、どんな状況であっても、よりよい未来を思い描きながら行動し、人々に希望と勇気を与えることができる。そのような生き方は、美しい。夢を持ち、その実現のために生き尽くす。そういう夢のある21年にしたい。(clear)
MENU