COVID-19発生後、我々保険医は医療従事者への感染や院内感染防止を心掛け診療し、不運にも感染した時の重症化予防のためにも、高齢者や基礎疾患保有者の健康管理に努力している。国は、感染機会減少を目的に遠隔診療や長期処方を要請。感染への不安から、患者側だけでなく、医療機関からも患者に要請している▼しかし忘れてはいけない。保険診療にさまざまな算定基準があるのは、医師の五感を用いた対面診療と、対面で患者の様子を伺いながらの説明と納得が必要だからである▼COVID-19終息まで1年以上かかるという。感染は恐怖であるが、不十分な診療で基礎疾患を悪化させ感染時の重症化の基礎を作ってはならない。院内感染を防ぎ安心して診療するためにも、医療機関外での必要に応じたコロナ感染の鑑別検査や、疑い患者の診療ができる体制を早急に作るべきだ▼初感染者は1月16日に日本、20日に韓国、21日に台湾で確認された。国は「国民性」を信じすぎた。緊急事態宣言後、かえって人出が増えた商業・娯楽施設や行楽地がある。政治家も官僚も自分と同じ日本人の行動を想像できなかったのか?▼今の政治家・官僚では日本の中央集権制度は維持できなくなった。一部自治体首長の対応を見ていると、財政移転を伴った地方自治を拡大する時期に来ている。(恭仁)
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