新型コロナウイルス感染症拡大で日本中が大混乱している。当初7都府県に出された緊急事態宣言が、4月16日には京都府も含め全国に拡大された。経済全体への影響が心配だが、我々医療機関への影響も懸念される▼この間の首相をはじめとした政治家の記者会見を見ていて思ったことは、プレゼンテーション能力が低いのではないかということだ。「私の責任で」とか「決断した」といった言葉をやたらと多用しているが、「ええかっこしい」と感じるだけで、全然心に響いてこない。これは小生の感じ方がひねくれているのだろうか。施策一つひとつにも賛否いろいろ思うところはあるが、万人が喜ぶ施策があるはずもないので、国民の心に響く話をしていただきたいものである。言質を取られないことに終始して持って回った、官僚の作文のような言い回しでは我々の心に響かない▼想定の範囲外という言葉が免罪符のように使われることがある。ある一定の基準を設けることは仕方がないと理解できるが、想定の範囲外の事態への想像力は必要だ。想定の範囲を科学的に検証して定めているのならばまだ良いが、現状に合わせて基準を定めているように見えることもしばしばだ▼京都市でも、保健所の集約化など行政サービスの集約化、合理化が進められている。本当にそれでよいのだろうか?(内)
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