伏見医師会と懇談
11月4日 伏見医師会会議室
医療安全対策など会員の声糧に発展を
伏見医師会との懇談会を11月4日に開催、地区から12人、協会から5人が出席した。伏見医師会の辻幸子副会長の司会で開会、松本恒司会長は「京都保険医新聞」は医療界の難しいさまざまな話題をまとめており、参考にしている。マイナンバーの問題でも協会はいち早く講習会を開催したが、大きな問題を孕んでおり今後も積極的に取り組んでほしい。協会には経営のサポートや休業補償、保険医年金など、多岐にわたりお世話になっている。伏見医師会を代表してお礼を申し上げたいとあいさつされた。
新専門医制度について、地区からは、60代以降の開業医は制度の枠組みから外れ、地域医療を担えなくなるのか。専門医でなければ医師でないとの政策で影響を受けるのは患者・市民である。市民が望む医師とは何かアンケート調査してはどうかとの意見が出された。
協会からは、専門医でない医師も地域医療を担っており、専門医でなければ医師でないとの考え方が導入されるのは大問題である。今後の日本の医療制度を見据え、地域医療に従事する開業医がもっと声を上げなければならないと述べた。
マイナンバーについて、医療機関での保管や情報の一元管理などを危惧する声が寄せられ、協会からは、税理士に渡す前の一時保管でも、鍵付きのロッカー・金庫等に保管してほしい。国はマイナンバーの利用範囲の拡大を企図しており、マイナンバー自体の中止とともに利用拡大を阻止しなければならない。保管に伴う実務や経済的負担をすべて事業者に押しつけているのが問題。万一の漏えいリスクの対策には、協会取扱いの「個人情報漏えい保険」も活用いただきたいと答えた。
医療安全対策について、協会の重要な事業であり、相談時の対応は大変親切で優しく、自信を持ってよい。ひとたび医事紛争になれば、医師をはじめ医療関係者は心身ともに大きな負担となる。今後も会員の相談には優しく対応してほしいとの要望が出された。
協会からは、医師賠償責任保険を含む医療安全対策は、協会が全国に先駆けて始めた活動であり、こまめに会員の声を聴きながらしっかり対応している。会員の声を糧に活動を広げ、組織も拡大させていきたい。協会は会員に支えられて成り立つ組織である。皆保険を守るとともに協会も維持・発展させていただきたいと応えた。
その他、保険請求に関する質問をはじめ、診療報酬改善やTPPに対する運動など多岐にわたる意見が出された。