特定疾患療養管理料算定制限撤廃求める運動 京都から全国実態調査へ拡がる
全国保険医団体連合会(保団連)は9月16日、厚生労働省に対して、「2016年度診療報酬改定に向けた改善要請」を実施した。要請は8月6日に続いて2回目。保団連から住江会長、鷺坂理事が参加し、同省内で行った。また、京都府保険医協会から診療報酬改善対策委員会小委員を務める事務局1人が参加した。厚労省からは前回と同じ保険局医療課の田村課長補佐が対応した。
算定制限撤廃求めあらためて厚労省と交渉
特定疾患療養管理料の退院後1カ月以内の算定制限については、3月17日、京都協会単独で厚労省に対して制限の撤廃を求めている(本紙2926号既報)。その後、保団連が全国の協会に呼び掛け、今夏実施した全国調査結果でも、回答者の45・4%が廃止を求め、39・6%が自院の取り扱いに限るべきだと回答している。このことを報告して、取扱いの改善を求めた。厚労省は「現場から声が上がっていることは、医療課としても認識はしている。日本臨床内科医会から中医協・医療技術評価分科会にも改善するよう意見が出されている」と述べ、中医協審議の動向を見つつ、対応方針を検討していきたいとした。
在宅自己注射指導管理料の改善も要請
不合理是正については、特に在宅自己注射指導管理料の点数引き下げの撤回や、算定要件の緩和等について改善を求めた。
在宅自己注射指導管理料について、厚労省は「(1)14改定による実施回数に応じた点数設定(2)教育期間等のあり方(3)複数医療機関での算定 という三つの問題点があることは認識している」と述べたものの、「中医協で議論していないので、現段階で回答はできない」と述べるに止まった。保団連からはエピペンの自己注射に関する指導管理を例に挙げ、「e−ラーニングを受けた上で指導管理し、処方しているにもかかわらず、わずか100点というのはおかしい」と不合理点を指摘、改善・要件緩和を要望した。