老人医療費助成の存続等求める 京都府に福祉医療で要請
協会は11月19日、老人医療費助成制度の1割負担存続と、子育て支援医療費助成制度における入院外の負担金額の200円への減額を求めて、京都府知事および府議会議長に対して、要請および陳情を行った。
現在、京都府では、65歳〜69歳の患者であって、(1)所得税非課税世帯(2)老齢福祉年金受給のための所得制限額を超えない障害者、寝たきり患者、一人暮らし等の方—について、申請に基づき、窓口での負担を1割とする制度を実施している。これに加えて、2014年4月以降に70歳を迎えた高齢受給者が2割負担となったことを受け、14年4月2日〜15年3月1日の間に70歳に到達する対象者は、1割負担に軽減している。
しかし、この70歳到達患者に対する負担軽減は、15年3月診療分までの臨時特例事業とされている。またすでに、07年9月、京都府と市町村において、(1)2割負担に引き上げる(2)世帯全員が市町村民税非課税の場合とする—という見直しが合意されている。さらに、府では8月から市町村の部局長級職員による検討会議を開催。老人医療費助成制度の見直し案を年内に取りまとめ、15年からの制度変更を検討している。
このような情勢に鑑み、協会は11月19日、「老人医療費助成制度について、2015年度において、2割負担を原則とする等の制度改定による患者負担増は行わないこと(後期高齢者医療制度に準じた負担を存続すること)。対象者である高齢受給者は1割負担を存続すること。対象者は市町村民税非課税世帯に限定せず、従来通りとすること」を求めて知事に要請、府会議長に陳情した。
要請書提出にあたり、府担当課と懇談したが、「2007年合意後7年が経過する中で、社会経済情勢も変化していることを踏まえて、検討を進めてもらいたい、との意見も出されている」「見直し案は市町村に提示される」とのコメントがあった。協会は同日、京都市長および京都市会議長に対して、協会の改善要望の内容で知事に改善を働きかけてほしいと要望、陳情も行った。その他の府内市町村首長、議会へも働きかける予定。
子育て支援医療の負担軽減を求める
また、子育て支援医療費助成制度について、京都府は早ければ2015年9月診療分から対象を中学校卒業まで拡大するとの意向を示している。これを踏まえて、3歳以降の入院外での負担限度額を、入院同様、月200円までに減額することも求めた。