「患者申出療養」の即時撤回を あらゆる混合診療拡大策に反対表明
協会は、医療・介護総合確保法の成立直前となる6月11日、安倍首相が新たな混合診療拡大構想「患者申出療養(仮称)」を提案したのを受け、即座に撤回を求める談話を発表。安倍首相と規制改革会議に送付するとともに、12日に行った国会議員要請にあわせて、京都選出国会議員に配付した。
政府は今回の構想を「患者の治療の選択肢を拡大するため」としているが、あくまで成長戦略としての解禁であり、医療分野を成長産業に育成したいとの思惑以外何もない。混合診療を申し出ることができるのは、保険外の負担が可能な患者のみで、今回の方針は医療を市場化するための規制緩和に過ぎないことを指摘。
個人の経済力に左右されず、必要な医療を提供するために国民皆保険がある。これ以上の生命の差別を是認・助長する制度の拡大は許されないという立場から、協会は、あらゆる混合診療解禁・拡大策に反対すると同時に、医療・介護総合確保法や成長戦略の目指す給付抑制・医療の成長産業化政策の転換を求めた。