奥様セミナーで講習会開催
プロ意識育てる労務管理とは
協会は、開業医を支えているパートナーを対象として開業医の奥様向けセミナーを4月10日に開催した。講師に税理士法人日本経営社会保険労務士の四方咲友実氏および医療事業部部長の田村弘道氏を迎え、「見逃していませんか? 職場に潜む労務トラブルの影」と題して、経営における労務管理の重要性、労務管理の基礎知識とトラブルの実情、具体的な労務トラブルの防止方法について解説した。
冒頭、田村氏からスタッフ研修は何のために行うのかを明確にする必要性を説いた。研修は「幸せ」になるためであること。診療所における研修とは患者、医師、従業員、地域の方々が幸せになるためのものであることを認識してもらう。また、経営者の役割とはプロ意識のない方をプロに育てていくことであり、最初から良い人を採用することは難しいことを理解しておく必要があると述べた。
続いて、四方氏から労務管理にはマイナスを防止するものと、プラスを創るものがある。マイナスを防止するためには、労働基準法の遵守や就業規則の作成によりトラブルを防止する必要があると説明。プラスを創るものは信頼関係の構築や良好なコミュニケーションをとり組織を活性化させることである。この観点から労務トラブルになりやすいテーマごとに解説した。
トラブルになりやすい項目は、労働時間、休暇、賃金、採用・採用期間、解雇・退職、ハラスメント。これらの項目について、参加者からの具体的な質問に回答する形式で進めたため、活発な議論が行われ、参加者同士の意見交換もできた。