相楽医師会と懇談  PDF

相楽医師会と懇談

2月22日 ホテルフジタ奈良

医療費削減でも効果薄いジェネリック推奨に疑問

 協会は2月22日、相楽医師会との懇談会を開催。地区から42人、協会から7人が出席した。懇談会は相楽医師会・小澤勝副会長の司会で進行。最初に小堤國廣会長から「消費税増税で保険医に負担がさらにかかってくるのは問題である。ジェネリックに対しては、安全性が確保されていない中で政府やマスコミによる国民へのあからさまな誘導が懸念される。医療事故調についても協会の考え方を尋ねたい」とあいさつがあり、それを受けて垣田理事長があいさつ、続いて協会から情報を提供した後に意見交換に移った。

 意見交換では、消費税増税と診療報酬改定の問題、総合診療専門医、新型インフルエンザ対策、ジェネリック医薬品の信頼性、医療事故調について話題とされた。

 消費税増税に関して、税率が10%となった場合の影響について地区から質問があり、協会からはゼロ税率を主張すると0%の課税事業者となり事務もさらに煩雑化する。さらに、公共性のある事業なので消費税は非課税に、という主張もできなくなる。会員にとって何が最善であるか、研究していくとした。

 診療報酬については、地区から今改定は訪問診療をまじめにやっているところが大幅減点となるなど問題が大きいと指摘。また、訪問診療料の算定要件にある在宅患者診療時間等を、診療報酬請求書に添付することについて、記載内容が多すぎてレセプトを電算化しても、効率化につながらず意味がないと訴えがあった。

 新型インフルエンザ等対策に係る特定接種の事業者登録の是非について質問があり、協会からは登録しないとワクチンも手に入らないので治療できなくなることもふまえないといけないが、会員各位の判断に任せていると回答。相楽医師会としても理事会で推奨するが、個々の会員の裁量だとした。

 ジェネリック医薬品について、協会から信頼性に関するアンケート結果を報告した。地区からは、京都府がジェネリックへの切り替えを認めない医師を指導・監査対象としないように、協会から抗議をすべきとの要望が出されるとともに、医療費削減の観点からも大きな効果が認められないことをデータを基に報告。協会は、府と懇談したおりに強く申し入れたことを伝え、府としてそういう立場に立たないことを確認したことを報告した。

 医療版事故調については、法案の中で「予期せぬ」の主語が、当該医療機関の管理者と明記されたことを報告するとともに、「予期せぬ」の定義自体が極めて曖昧で、現時点では、その運用も具体的に見えず、今後はガイドライン等を注視していくと述べた。

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