綾部・福知山医師会と懇談
2月1日 福知山市中央保健福祉センター
生保や一部負担未収問題で意見交換
協会は綾部・福知山医師会との懇談会を、2月1日に福知山市内で開催。出席は、綾部から3人、福知山から6人、協会から5人であった。
懇談は福知山医師会の牧野吉秀理事の司会で進行。福知山医師会の尾嘉興会長から「協会初の女性理事長の誕生で、画期的になるかと今後の取り組みを楽しみにしている」と期待が述べられ「最近安倍政権がおかしな方向に進みかけている。じっくり検証して対応していきたい」とあいさつがあった。
垣田理事長は「昨年の花火大会の爆発事故では地域の医療連携で、被災者を支えられたことに敬服している。また、台風による水害で福知山医師会会員が再び被災された」と見舞った。そして「会員の生の声をしっかり聴き、教えていただきながら、地道にコツコツ使命を果たしたい」と抱負を述べた。
意見交換では、地区から生活保護患者にジェネリック医薬品の使用を勧める文書が出回ったことがある。生保患者は自己負担がないため、先発医薬品を使用するという主張だろう。失礼なことで差別ではないかと思うが、協会はどう考えるかと意見が出された。これに対し、協会はご指摘の通りで、申入書を厚労省や府市にも提出している。保険者から、一般患者にもジェネリックに切り替えれば、一部負担金が下がる旨の案内がなされている。我々医療担当者が問題提起していかねばならないと述べた。
また、一部負担金の未収問題について、地区から、病院では高額になり、困っているところもあるが、診療所では少額でもあり、督促等ができず泣き寝入りしていることも多い。証を持参していても有効期限が明記されていなかったり、資格喪失していたりすると困る。窓口で証の確認をしていれば、保険者の責任で保険給付してもらいたいとの要望が出た。これに対して協会は、資格喪失後の受診では、保険者から事前に連絡があり、資格喪失後の受診のためレセプトを返戻してもよいかと聞いてくる。窓口で証を確認していれば、その旨主張し、応じる必要はない。証の回収は保険者の責任であり、給付済みの医療費の回収義務も保険者にある。ややこしい事例であれば、協会までご相談いただきたいと述べた。
その他、入院の機能分化による急性期病床の削減・再編問題、消費税増税に伴う対応を診療報酬で行わずに新たな財政支援制度の基金創設の問題、健保と自賠責保険の切り替え請求の問題、診療報酬改定での初・再診料の動向や7剤以上の投薬で薬剤料が1割減額になる問題など活発に意見交換を行った。
最後に綾部医師会の米谷博夫会長から「各テーマで分かりやすく解説いただいた。地区の総会等で会員にも伝えたい」と閉会あいさつが行われた。