中京西部医師会と懇談  PDF

 中京西部医師会と懇談

11月25日 中京西部医師会事務所

総合診療専門医の動向を危惧

 協会は、中京西部医師会との懇談会を11月25日に開催。地区から11人、協会から6人が出席。協会の鈴木由一副理事長の司会で進められた。

 冒頭、一色哲志会長から、14年4月には診療報酬改定や消費税増税が行われるなど大変な時期を迎える。診療報酬改定について、財務省は、消費税が増税されるからといってプラス改定を約束した覚えはないと言っており、安倍首相も社会保障の効率化を図るべきだと主張しているので、大変危惧している。現時点で改定に関して何か掴んでいる情報があれば教えてほしいとあいさつされた。その後、垣田理事長のあいさつ、協会からの情報提供の後、意見交換を行った。

 地区からは、総合診療専門医の動向が非常に気になっている。開業医を続けるためには、総合診療専門医の資格を取得しなければならないのか。総合診療専門医の枠に制限が設けられ、仮に資格が取得できないという事態になれば、開業医を続けることができなくなってしまうのではないかと危惧すると意見が出された。協会からは、専門医のあり方に関する検討会の報告によると、他の専門医にチャレンジすることは可能だとしているが、詳細はまだよくわからない。また、専門医制度全体でいえば、現状では専門医資格の更新は比較的簡単だが、今後、手術件数等の「実績」を問われることが出てくるかもしれない。いずれにせよ、かかりつけ医機能を評価する仕組みもないと病院で手術をしている医師だけが専門医とされてしまうのではないかと危惧すると答えた。

 また、診療報酬改定において、従前より外来におけるリハビリテーションが医療保険ではなく、すべて介護保険に移行されるといわれているが、今次改定ではどのようになるのか。すでに、病院において外来のリハビリ部門が廃止されている事例も出てきており、開業医が外来リハビリを担っている状況もある。医療保険でリハビリができないとなれば、リハビリを必要としている患者は非常に困まると思う。リハビリ難民が生み出されるのではないかとの意見が出された。協会からは、14年の診療報酬改定で、維持期のリハビリテーションについては、医療保険では認められず、すべて介護保険の対象となることに現時点では変更はない。しかし、ここにきて現実的な話ではないという意見も出てきている。また、理学療法士等の開業を今後認めていこうという動きもあり、それが認められれば、ますますリハビリが医療から離れていくような状況になると答えた。

 

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