韓米FTAで初のISD条項発動  PDF

韓米FTAで初のISD条項発動

 12月12日、インターネットニュースにおいて、アメリカの投資ファンド「ローンスター」が韓国政府を相手にISD条項に基づき仲裁機関の「国際投資紛争解決センター」に提訴したことが報道された。

 ISD条項は、経済連携を締結した国家間において、その国の政策などで相手国の投資家や企業が不利益を被った場合に、その国を訴えることができるというもの。

 今回の訴訟は、ローンスターが2003年に買収した韓国外換銀行を売却する過程において韓国当局から妨害され、売却時期が遅延したこと。さらに韓国の国税当局から恣意的に課税され損出を被ったというもの。ローンスターが2012年5月に駐ベルギー韓国大使館に送付した予告文書では「韓国政府の恣意的かつ差別的な法執行で数十億ユーロの損害が発生した」と主張した。

 韓国内でも毒素条項の一つとして、警戒されていたISD条項。危惧が現実のものとなったことになる。ISD条項はTPPにも盛り込まれる条項であることを受け、協会でも注視していた問題だけに、TPP参加に対する危機感が一層強まった。

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