第647回社会保険研究会
高齢者の経管栄養の現状と問題点〜中止・差し控えの選択肢はあるのか?〜
日 時
3月16日(土)午後4時〜6時 ※開催時間にご注意下さい。
場 所
京都府保険医協会・ルームA〜C
講 師
京都大学大学院医学研究科 人間健康科学系専攻 教授 荒井秀典氏
〈荒井先生からのメッセージ〉
本邦では療養病床で看取られた認知症患者の約半数に胃瘻が留置されていたという報告があり、欧米を上回る高い割合で認知症高齢者に対して胃瘻の導入が行われているが、これは高齢者のQOLを考えた医療処置であろうか。我々が行った調査によると日本の老年病専門医は、約4割が認知症による食欲低下・食失行を胃瘻の適応と考えていた。昨今の胃瘻造設高齢者の増加を受けて、2012年6月、日本老年医学会は認知症高齢者に対する人工的水分栄養補給に関するガイドラインを発表した。本研究会では日本における高齢者の胃瘻造設に関わる問題点を明らかにし、このガイドラインを紹介することで、高齢者における胃瘻の是非を問いたい。