16日に衆議院選挙の投票が行われた。解散するのしないのと随分長いこと言い合いが続いていたが、暮れのギリギリになって本当に総選挙になろうとは。
解散したあともさらにゴタゴタは続いた。新党が結成され、少しまとまったとはいうものの、結局12の政党が乱立し、1500人を越える候補者が名乗りを上げた。最多の数だという。
もう誰がどうなんだか訳が分からない。当院前の広報板には6人のポスターが貼ってあったが、この前は民主党だった人が違う党から、自民党の市会議員が新党から、全く別の区から来て立候補した人もあった。先日のコミュニケーション委員会では「保険医協会が推薦する候補に入れるので教えてもらいたい」という意見まで出た。
争点は明確だ。原発推進か否か、消費増税を認めるか否か、社会保障制度改革推進法を認めるか否か、TPPを認めるか否か。各政党は明確に答えなければいけないし、各候補者も○か×かはっきりせざるをえない。むしろ今までになく選ぶのは容易な選挙だった。
明確な違いを示し国民が正しい選択ができるよう訴えるのが政党の責任だが、前提である政策一致すら不明なままで結集しているという初歩的な誤りが政治を分かりにくくしている。
日本の行く末をかけた選挙。我々の選択の結果は、我々自身で責任をとっていくしかない。(さ)