一体改革撤回とTPP参加阻止を/第65回定期総会で活動方針を確認  PDF

一体改革撤回とTPP参加阻止を

第65回定期総会で活動方針を確認

 協会は7月29日、第65回定期総会(第183回定時代議員会合併)を市内のホテルで開催した。総会は、103人(代議員69人、一般会員13人、理事者・監事21人)が出席、2011年度活動報告および2012年度活動方針、決議案を採択した。(3・4面に特集)

原発の即時撤廃も決議

 11年度の活動について増田副理事長が総括。主な活動内容として、社会保障憲章・基本法など、新しい福祉国家構想を掲げた取り組みや、地域包括ケア問題への対応に取り組んだこと。福島第一原発事故への対応として、府内全市町村議会への要請や京都府担当課への申し入れ、他団体や市民と取り組んだ脱原発イベント「バイバイ原発3・10京都」の参加。診療報酬・介護報酬の同時改定にあたっては、3療法士会と合同でリハビリテーション制度のあり方に対する提言を作成。それに基づく厚労大臣らへの要請行動など、会員の要望に寄り添った1年間の活動を振り返った。

 続いて、垣田副理事長が情勢を報告。国が東日本大震災をてこにさらなる改革を推進し、原発事故に対する対応を明確に打ち出せないまま大飯原発再稼働を強行したことに対し、その姿勢を批判。また、一体改革を起点にした実質大連立への動きやTPP参加の危険性に警鐘を鳴らした。

 そして、連綿と続く構造改革路線により、現在の国民の困窮した実態、自治体の社会保障機能の後退、そして3・11以降の被曝問題についても、全ての医療者の前に浮き彫りになっていると指摘。我々は手厚い社会保障を土台に据えた福祉国家に向かって、その実現をめざす政治を育てなければならない。我々自身の手で歴史を前に進めるときと訴えた。

 これを受け、関理事長が12年度総括活動方針を提案。国民皆保険の空洞化を招くTPP参加や我が国の社会保障制度のあり方を根本から変質させる一体改革には断固として反対すること。そして、急性期と在宅に偏重した診療報酬・介護報酬改定の流れを受け、開業医の果たすべき役割は大きく、もっと評価させる必要があると訴えた。

 質疑では、原発問題に意見が集中し、決議に脱原発への姿勢をより強く打ち出すよう求める声が多数上がった。

 総会後は、鳥取環境大学環境学部環境学科の小林朋道教授による講演会「私が出会った動物たちとその研究」及び懇親会が開かれた。

 定期総会で活動方針を提案する関理事長

定期総会で活動方針を提案する関理事長

ページの先頭へ