大飯原発再稼働反対で緊急要望書
協会は、野田首相が5月30日の関係閣僚会議で「立地自治体の同意を前提に『私の責任で判断する』」と述べ、6月8日夕に判断を下すとした報道を受け、野田首相に対し、8日付で「関西電力大飯原発3、4号機を再稼働しないでください」とした緊急要望書を送付した。
野田首相は関係閣僚会議において「再稼働ありきではなく、安全性ありきの原則が大前提だ」と述べている。協会はこの前提を崩すことなく、自身の発言に責任を持って大飯原発3、4号機を再稼働しないよう強く要請した。
要望書では、多くの世論調査からも明らかになっているように、福島原発事故を経験した国民も再稼働を望んでいないことにも触れ、夏の電力不足を懸念して、関西広域連合が、「事実上容認」したことに対しても、全く容認できないと記した。
国民の健康と生命に責任を持つ医療団体として、二度と福島原発のような事故を繰り返さないために、ただちに、再生可能エネルギーへの転換と省エネルギーを推進し、人が制御することのできない原子力に依存したエネルギー政策から脱却することを求めた。
なお、野田首相に要望書を送付したことを、経済産業大臣、環境大臣、厚労大臣、電力会社各社に報告し、再稼働の中止、エネルギー政策の抜本的な見直しを改めて求め、何よりも国民の安心・安全を確保することを要望した。