医療経営をサポートする協会の4大共済を充実
診療報酬は0・004%アップで決着した。長期収載分薬剤の追加引き下げは別枠とされたので、医療費全体としては下げられたことになり、安易に喜ぶわけにはいかないが、一時は財務省が医療費本体の引き下げを要求したとの報道もあり、大きく下げられなくてほっとしたというのが本音でもある。
医業経営を側面からサポートする協会の4大共済を紹介したい。
融資について。以前より低金利で高い評価をいただいている。昨年12月の金利見直しでは、さらに金利が下がったので利用をご検討いただければ幸いである。
休業補償については、以前より要望があった免責0日コースを選択できるようになった。また、64歳以上の加入者のてん補期間は1年間だったが、69歳までは2年間のものも選べるようになった。しかし、いずれにしても保険料は高くなるのでよく考えて選択していただきたい。休業補償制度は今年で35年の歴史を持つ制度で、この間、保険会社と運用上の話合いを積み重ね、また各地区医師会から推薦された委員で構成する金融共済委員会で審査の上、加入者に有利に取り扱えるよう努力している。今後もご愛顧いただきたい。
医師賠償責任保険は44年、医事紛争解決のための処理室会は53年の歴史を誇る制度で、紛争予防から解決までのノウハウを蓄積している。また福島県立大野病院事件を機に、会員からの要望を受けて医療安全対策部会が保険会社に求めていた刑事事件での弁護士費用・訴訟費用の補償「刑事弁護士費用担保追加条項」が、本年4月1日から自動付帯されることになった。自動付帯の対象は、個人(個人診療所・病院、一人医師医療法人、勤務医)契約とオプションの勤務医師包括に契約の法人医療機関となる。あってはならないことではあるが、万が一の時にせめて金銭面だけでも安心いただきたいという主旨である。
保険医年金については、11年度から3社が追加でシェアインして7社による運営となり、より安全性が増した。低金利時代が続く中、他の金融商品に比べると安全性・金利とも有利な商品で医師の老後を支えるにふさわしい制度として考えている。4月から普及が始まるので、ぜひご検討いただけると幸いである。