東京で2011デモ/子どもたちにワクチンを/小宮山厚労大臣に要請も
「世界標準のワクチンを希望するすべての子どもたちに」をスローガンに11月10日、東京都内において2011ワクチンデモが開催された。この取り組みは、去年に引き続き2回目となる。最近では、任意のワクチン接種費用が重い負担となり、子どもに接種を受けさせられない若い子育て世代が増加。また、地域格差や情報格差によりワクチン情報を得られないという事態も発生している。こういった事態を打開し、すべての子どもたちの健康と命を守りたいという思いで集まった有志によって、2011ワクチンデモが取り組まれた。参加は約100人。
「細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会」「ポリオの会」「VPDを知って、子どもを守ろう。の会」「ムコ多糖症支援ネットワーク」など、15の患者団体と東京・東京歯科・青森・千葉・京都の各協会、また中野区医師会が賛同し、六本木の三河台公園に集合した。
デモ行進前の集会では、各患者団体の代表が、日本のワクチン行政の遅れで、「助けられる命が助けられない」という悲痛な思いを訴えた。
その後、三河台公園から外堀通り、虎ノ門、霞が関を経て、日比谷公園までの約2キロのコースを行進した。シュプレヒコールでは「ワクチンギャップを解消せよ!」「定期接種までは費用助成制度を継続せよ!」「希望するすべての子どもたちに世界標準のワクチンを届けよう!」の他に「不活化ポリオワクチンを早期承認せよ!」「ワクチン接種で麻疹は撲滅だ!」「水痘、おたふくも定期接種にいれよ!」など、患者団体の切実な声が響き渡った。
当日、マスコミも数多く集まり、NHK、TBS、テレビ東京、毎日放送、読売テレビなど、10社がデモ行進の様子を取材。日比谷公園で解散した後には、実行委員会や各団体に対して、インタビューが行われた。
デモ終了後は賛同団体の各代表が小宮山洋子大臣を訪ね、細菌性髄膜炎を予防するワクチンの一日も早い定期接種化と、それまでの間の費用助成継続を要請した。小宮山大臣は、「ワクチンの定期接種化までは、現行の基金で対応することになっている」と回答。2012年度以降も引き続き助成制度は実施する予定で、変更がないとの見解を示した。
デモを行う参加者
小宮山大臣に要請(2枚とも千葉協会提供)