京都社保協が第33回総会 飯田理事が原発問題で講演  PDF

京都社保協が第33回総会 飯田理事が原発問題で講演

 京都社会保障推進協議会が9月15日、第33回総会を開催した。冒頭、協会理事である津田光夫議長が開会挨拶に立ち、「野田新政権はこれまで以上の構造改革路線を推進しようとしている。経済界は、経済成長、震災復興や原発事故などでの確実な『成果』やTPPなどの成長戦略と社会保障・税一体改革の成功を注文している。社保協は、様々な分野で多くの団体・個人とともに運動を行い、成果を上げてきた。この到達点に安住することなく、国民生活を守る立場で活動を強めていきたい」と述べた。

 続いて記念講演として、協会の飯田哲夫理事が「隠された原発を見るために〜事故・被曝・電力」と題して講演。核分裂の仕組みや原子炉の構造を説明し、核分裂によりできる核分裂生成物(死の灰)である放射性物質が長い間放射線を出し続けることを指摘。そして今回の福島原発事故がどうして起こったのかを解説し、放射線によってどのように被曝するのかをわかりやすく説明した。原発は燃料にウランやプルトニウムを使っており日常的にも放射性物質を出し、ひとたび事故を起こしたら人間の手に負えないことを強調した。原発が作り出した放射性廃棄物の処理をできないにもかかわらず建設し動かしている。「トイレのないマンション」といわれる所以であるが、このような原発を一刻も早く停止させることが必要だと訴えた。私たちは、私たち自身の生活のあり方も見直しながら、脱原発への取り組みを進めましょうと締めくくった。

 次いで、総会議案の提案が行われ、現在の情勢と2010年度の取り組み報告及び11年度の取り組み方針等が報告・承認された。その後、津田議長をはじめとする新役員体制を承認し、終了した。

原発問題で講演する飯田理事
原発問題で講演する飯田理事

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