理事会アピール/東日本大震災からの復興支援を優先するために  PDF

理事会アピール/東日本大震災からの復興支援を優先するために

12年度診療報酬・介護報酬同時改定を凍結(延期)し
被災地・被災者の医療を公的に保障することを求む

 2011年3月11日に東日本を襲った東北地方太平洋沖地震及び長野県北部の地震と、津波災害、福島第一原発の放射能汚染及び風評被害により、日本はアジア太平洋戦争以後最大の困難に襲われています。今回の震災の復興に当たり、最低でも10兆円から20兆円程度の国家予算の投入が必要だ、との意見も出されています。

 わたしたち京都の保険医は、12年度の診療報酬・介護報酬同時改定において、大幅な引き上げを政府に対して求めることを考えてきました。00年から10年までの10年間の医療費抑制策が、病院勤務医の労働条件悪化や地域医療崩壊を招いてきたからです。

 しかし、この未曽有の大震災による多くの被災者、社会資源の損失を思うと、被災地の地域医療の復興支援や、被災地・被災者の医療保障が優先的に求められていると考えます。

 また、次回診療報酬・介護報酬同時改定は、国民の将来の社会保障のあり方を左右する重要な改定であり、大震災の対応で議論の時間が十分とられないまま拙速に決定されるべきものではありません。

 このことを踏まえて私たちは、以下の2点を政府に求めます。

 一、2012年度診療報酬・介護報酬同時改定を凍結(延期)すること。

 一、被災地・被災者に対する医療を全額国庫負担による公費負担医療制度として創設すること。

 政府、財務省、厚生労働省、衆参両国会議員、健康保険組合連合会、国民健康保険中央会、社会保障審議会、中央社会保険医療協議会など、関係各方面におかれましては、ぜひ上記2点の実現のため、ご努力いただくことをお願いします。

2011年4月12日
京都府保険医協会
第20回定例理事会

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