西京医師会と懇談
2月15日 京都エミナース
地域包括ケア等の問題で意見交換
協会は2月15日、西京医師会との懇談会を開催した。地区から9人、協会から6人が出席し、西京医師会・中路裕副会長の司会で進められた。
西京医師会・大藪博会長は、地域包括ケアについて「京都府は58億円もの予算を計上し、取り組む意欲をみせている」と述べ、「地区医師会にとって、内容がまだ見えてきていないことから、協会には情報提供をお願いしたい」と挨拶。続いて関理事長の挨拶、協会からの情報提供を行った後、意見交換を行った。
意見交換では、まず地域包括ケアについて話題となった。地区より「京都府内でも、京都市と京都市外で事情が違うだろうし、どう進めていくのか」との質問に対し、協会より、「現時点でお金がどう使われるかが見えてこない部分もあり、協会は対行政活動を行い、分かった情報を知らせていきたい」と述べるとともに「今後、地区医師会に自治体から様々な協力お願いがくると思われるので、そういった情報もいただきながら、協会は京都府の構想を明らかにし、提言していきたい」と述べた。
また、地区より「西京医師会では『西京区認知症地域ケア協議会』で、地域における認知症の方の見守りに取り組んでいるが、本来は自治体が中心となって取り組むべきものだ。ところが区役所には権限がなく予算措置を講ずることができないので話が進まない。協会は京都市に、こうした状況を伝えてほしい」と要望。協会より「認知症の取り組みは、地域包括支援センターが管轄しているが、介護認定などに忙殺されてほとんど動けていない現状がある。地域における諸問題をまとめ、行政に訴えていきたい」と述べた。
続いて、地区より2012年度診療報酬改定の展望について質問が出された。協会より「10年度改定は診療所にとって実質マイナス改定であった。診療所までもが疲弊してしまえば医療はまさに危機に陥る。12年度の改定では、こうした状況を許すわけにはいかない」と述べ、引き続き要望実現に向け、働きかけを行うと回答した。
また、レセプト審査について話題となり、地区より「病名漏れでの減点について、医学的には何の間違いもなく、単に事務的ミスで漏れたのに駄目というのは納得できない。返戻してほしい」という意見が出された一方で「病名は提出する側が責任を持って点検し、漏れのないようにすべきものだ」など意見が出された。
さらに個別指導の問題について意見交換し、協会より「弁護士帯同の斡旋を始めており、場合によっては、相談してほしい」と述べた。
その他、医療安全対策などで質疑応答があり、最後に西京医師会・曽我部俊大副会長の挨拶で閉会した。
14人が出席して開かれた西京医師会との懇談会